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「ドラゴンへの道」最後のブルース・リーでは無かった!
「ドラゴンへの道」「ドラゴン怒りの鉄拳」が公開され、ブルースー・リーファンは、
次の作品を、まだかまだかと期待していた。
そして、これが最後。
もう、これ以外にはブルース・リーの映画は無いと思われていた。
1975年1月に公開となる。
「ドラゴンへの道」
まずは、荻さんの解説から・・・
オープニング。色々なバージョンありますが、日本公開時?
香港からローマへ来たタン・ロン(ブルース・リー)。
ローマでレストランを経営するチェン(ノラ・ミャオ)がギャングからの圧力を受け
困惑したチェンが香港の弁護士に依頼してやって来たのがタン・ロンだった。
空腹でレストランに入ったが言葉も分からずスープを大量に注文してしまい下痢に・・・
待ち合わせた空港でチェンと会うが、チェンは頼りないタン・ロンに不満。
レストラン従業員が空手の稽古をしている裏庭で紹介されるが、
従業員達は、タン・ロンをバカにしたような態度。
更に、レストランを乗っ取ろうとするギャング達が現れたが、タン・ロンは下痢で
トイレに。
チェンをはじめ、皆から頼りない奴と思われてしまう。
その夜、客のフリをしたギャング一味がレストランにやってくる。
ギャング達は、店内を荒らそうとするが、従業員達がギャングを連れて
裏庭で決着をつけようとする。
ギャングは4人。
まずは、空手を皆に指導していたジミー(ユニコーン・チャン)。
あっさりギャングの右パンチでノックダウウン。
ギャング達にチャイニーズ・ボクシングとバカにされ、タン・ロンが前に立つ。
タン・ロンの強さに驚いたチェンと従業員達。
しかし、その凄さを見ていないジミーは不満顔。
翌日、タン・ロンの技を見せてくれと従業員達にせがまれ
タン・ロンはそのキックを見せる。
驚嘆した従業員達。ジミーもタン・ロンの実力に感激し、空手をやめて
これからはカンフーを稽古すると皆が空手着を脱ぐ。
その夜、チェンとともに帰ったタン・ロンの前に拳銃を手にした殺し屋が。
しかし、タン・ロンの投げ矢で拳銃を封じ、あっさりと殺し屋を倒す。
翌朝、日課の訓練を終えたタン・ロンにチェンはローマ市内の観光に誘い
二人はローマを散歩。
一方、レストランにはギャングのボスと手下達が現れレストランを渡せと
従業員達を脅す。
そこへ帰ってきたタン・ロン。
ギャングのボスから香港へ帰れと切符を渡される。
拳銃を向けられギャングの手下達とともに裏口へ向かうタン・ロン。
裏庭でギャングの一瞬のスキをつき、ギャング達と戦うことに。
ギャング達を倒し、タン・ロンはボスにレストランに手を出すなと伝え、ギャング達は退散。
その後、ギャングからの脅迫文がレストランに届く。
支配人のワン叔父はタン・ロンを香港に帰らせろとチェンに訴える。
脅迫文の期限は、今日の24時まで。
迷うチェンは、タン・ロンに中々香港へ帰るよう言い出せない。
時刻が迫る中、殺し屋がライフルでタン・ロンを標的に。
そして、ついに時計の針が0時をさす。
と、同時に銃声が。
危うく銃弾から逃れたタン・ロンは、殺し屋の潜むビルへと向かう。
殺し屋の拳銃から身を避け、拳銃の弾が切れた殺し屋は逃げる。
その殺し屋の尻に投げ矢を刺しこみ、タン・ロンはチェンの元へと戻るが部屋に
チェンは居ない。
ギャング達に拉致されたと察知し、警察へ通報しようと電話をかけるが、言葉が通じない。
チェンは、ギャングの事務所へと拉致されレストランの明渡しを執拗に要求されるが
それを拒否する。
そこへ口笛を吹くタン・ロンと従業員達が現れる。
一閃の投げ矢で、ギャング達の拳銃を封じるタン・ロン。
従業員達とともに、ギャングに立ち向かう。
ギャングの手下達を倒し、ボスに対してレストランに手を出すなと再度言い渡す。
年が明けて正月。
支配人のワンからお年玉を貰いタン・ロンと従業員達は喜ぶ。
チェンも現れ、新年の挨拶を皆と交わし和やかな雰囲気の中、香港の弁護士から
の手紙。
急ぎの案件があるから香港へ帰れと弁護士からだった。
沈む顔の従業員達だが、タン・ロンは、この件が治まるまでは香港へ帰らないと
皆に約束する。
そこへギャング一味でボスの側近のホーがレストランにやって来る。
和解と今までのお詫びと言い、皆を食事に招待したいと話す。
怪訝な顔のタン・ロン達。
しかし、なぜか支配人のワンだけが喜び皆を誘う。
その頃、空港にはギャングから雇われた空手チャンピオンのコルト(チャック・ノリス)が降り立つ。
招待された約束の場所を訪れたレストランにギャングのボスは不在。
ボスは別の所で用があるからとホーに車でタン・ロンと従業員達が連れて行かれた場所は何もない荒地。
ホーは逃げ出し、現れたのは空手着をまとった男が二人。
コルトの弟子ロバート(ボブ・ウォール)と日本人空手家(ウォン・インシク)だ。
(音楽は、もちろんビッグガイ)
戦いに疲労したトニーとジミーに御苦労と話しかけ支配人のワンは、二人をナイフで刺す。
それを知らず、タン・ロンはコロシアムを逃げるホーを追う。
そこで、コロシアムで空手着のコルトを見つけるが中々コルトの元へ行かれない。
やっとコルトの前に辿り着くタン・ロン。
二人は上着を脱ぎ、お互いに自然とウォームアップを始める。
そして子猫が見つめる中、二人の闘いが始まる。
コルトを絶命させ勝利したタン・ロン。
ギャングに雇われていたとはいえ、その闘いに対する姿勢と自分が絶命させたという思いで
敬意を表す。
そいて、許せないのはギャング達。
再びホーを追うタン・ロン。
支配人のワンはギャングに傷つけられたとタン・ロンを騙しナイフで襲おうとするが、
ギャングのボスにホーが撃たれ、自分も撃たれてしまう。
そこにチェンと従業員の警察が駆けつけ、ギャングのボスは逮捕される。
レストラン従業員達の墓の前。
タン・ロンは香港へ戻ることをチェンに告げる。
悲しみをこらえ切れないチェン。
当初から、タン・ロンを理解してくれたチンホワにも別れを告げ、
タン・ロンは歩いて行く。
チンホワは、チェンにタン・ロンはこれからも目の前に銃とナイフがあっても
闘いの日々を続けるであろうと話す。
(ここは、日本語で。マイク・レメディオス)
【解説】
やっぱり、「ドラゴンへの道」も、英語版が最高と思っています。
挿入されているオープニング、ビッグガイ、主題歌(マイク・レメディオス)
ともに最高で、この映画を盛り上げてくれてます。
これを聴けない人が可哀想と思われるくらいです。
You tubeで何とか当時の雰囲気は感じてもらえたかなと思います。
この作品は、初のブルース・リー監督、脚本で今までの香港映画とは
違ったコミカルな面が出された作品です。
「危機一発」「怒りの鉄拳」そして、「燃えよドラゴン」のように
仇を討つというようなシリアスな面が見られません。
ブルース・リーの生前を知る人は、この映画のコミカルなリーが
本人とよく似ていると話しています。
ここらは、後のジャッキー・チェンに引き継がれるところだった
のかもしれません。
でも、闘った相手を殺してしまう場面の表情は、「燃えよ・・」にも
通じる悲しい表情で、現実的な闘いの結果を想定したリーの演技でしょうね。
私も、ほとんどの人が間違えてたことと思うんですが、「怒り」に出演した
ロシア人ボクサー役のロバート・ベイカーと、今回のボブ・ウォール。
全く別人のようです。
ボブ・ウォールは、ブルース・リーに共感し弟子となり「燃えよドラゴン」でも起用されてます。
チャック・ノリスについては、この映画以降に実力が認められ主演映画もいくつかあります。
今年2012年公開の「エクスペンダブルズ2
」では、シルヴェスター・スタローンからのオファーを
受け出演が予定されています。
楽しみですね。もう、70歳前後でしょう。
「おまいぇは~タンロンかぁ~?」のセリフで一部ファンの間で有名になった
ウォン・インシク(黄仁植)。
韓国ハプキドーの達人で、日本の合気道と似ていることから韓国合気道と呼ばれることもあった。
元は大韓合気柔拳術道場が始まりとされる。
燃えよドラゴンでブルース・リーの妹役を演じたアンジェラ・マオ・イン。
『アンジェラ・マオの女活殺拳』(原題 Hapkido )では、池漢載と黄仁植が
「中国人にハプキドーを教える師匠と一番弟子」という本人役で出演している。
撮影は、ブルース・リーからの信頼を得ている西本正。
ブルース・リーのの映画監督としての力量も評価している。
この映画がブルース・リー映画で最高と言う人達が多いのも納得です。
おまけ。
マイク・レメディオス。「ドラゴンへの道」
マイク・レメディオス
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